天才の正体

天才の正体28 ≪西野亮廣エンタメ研究所 2018/4/20≫

2018/4/20 サロン内記事

※以下はオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」で過去に投稿されたそのままの原文記事です。

2018年4月20日
最近、このオンラインサロンに入られた方も多いと思うので、最後に添付したニュースの真相について、あらためて説明しておきます。

去年(一昨年だったかな?)、ウチの事務所の先輩方が一丸となって、社長に「ギャラを上げてくれ」と直談判しにいったんです。
数時間の話し合いの末、全滅。
結局、ギャラは上がりませんでした

皆で一丸となって直談判しに行くのは悪いことじゃないのですが(社長と話し合いをするとか最高!)、ただ、それって“雇われている側”の発想なんですね。

給料を上げてもらう時に考えなきゃいけないのは、“雇う側の事情”で、給料が上げられないのには、給料が上げられない理由がある」という部分に目を向けなければなりません。

個人が個人の財布からお金を出してモノを買うように、会社も会社の財布からお金を出して社員やタレントを買っています。

つまるところ、自分を高く買ってもらいたければ(自分のギャラを上げたければ)、会社の財布に入るお金を増やしてしまって、“ギャラを上げられる状態”を作ってあげればいいわけです。
吉本興業の売り上げを極端に上げればいいわけです。

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では、どうするか?
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僕が目をつけたのは、吉本興業がこれまで回収(マネタイズ)できなかった部分。

吉本には今、6000人の芸人が所属(契約していないので厳密に言うと『所属』ではない)しているのですが、会社から貰っている仕事だけで生活できている芸人は数百人。
残りの5000人以上の芸人は、皆、アルバイトをしています。

つまり5000人分のコスト(時間)がアルバイト先に捧げられているわけです。
芸人が居酒屋でアルバイトをしても、吉本興業には1円も入っていません。
実に勿体ない。

早い話、吉本興業が6000人全員に仕事を分配できればいいのですが、社員の数には限りがあり、社員が取ってこれる仕事の数には限りがあります。

『仕事を分配しきれない問題』が起こっているわけですね。

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そこで!
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「6000人の芸人に仕事を分配するのはとっとと諦めて、6000人の芸人に仕事を取りにいけるプラットフォームを作ってしまって、そのプラットフォームの手数料で会社を回せばいい」とキングコング西野は言い出したわけです。

たとえば僕はよくクラウドファンディング(CAMPFIRE)のリターンで『講演会の権利』を販売しています。
ただ、その手数料はCAMPFIREさんに入ってしまっています。
僕はこれまでクラウドファンディングで1億2千万円ほどを集めているので、ザックリ計算、CAMPFIREさんに約2千万円を納めています。

ここが(吉本興業にとっては)勿体ないので、
もう吉本興業でクラウドファンディング自体を作ってしまって、6000人の芸人に、このクラウドファンディング上で“直営業”してもらい、その手数料が吉本興業に入るようにしちゃう。

吉本興業は、これまでどおり「会社が取ってきた仕事の売り上げ」に加えて、「芸人が取ってきた仕事の手数料」という二本柱で運営していく。

『芸能事務所2.0』ですね。

僕を育ててくれた吉本興業への恩返しは、この革命です。
現在、オンラインサロンメンバーでもあるソルさん(エボラブルアジア代表)達に依頼して、サイトを開発している途中です。

吉本興業が仕掛けるクラウドファンディング『シルクハット』は8月オープン予定。
企画第一段は、僕らの企画「民間の力だけで『えんとつ町のプペル美術館』を作りたい」です。
いきなり1億円突破して、話題をさらいます。

ま、そんな感じでーす。
(皆にはナイショだよー)

キンコン西野が「夏に吉本興業の売り上げを極端に上げます」宣言の深意

 

しるしをしよう!(気になる文を抜粋)

ファクト(事実に基づいた内容の文) + 気づき

事務所の先輩方が一丸となって、社長に「ギャラを上げてくれ」と直談判

結局、ギャラは上がりませんでした

「給料が上げられないのには、給料が上げられない理由がある」

自分を高く買ってもらいたければ(自分のギャラを上げたければ)、会社の財布に入るお金を増やしてしまって、“ギャラを上げられる状態”を作ってあげればいいわけです。

芸人が居酒屋でアルバイトをしても、吉本興業には1円も入っていません。
実に勿体ない。

6000人の芸人に仕事を取りにいけるプラットフォームを作ってしまって、そのプラットフォームの手数料で会社を回せばいい

吉本興業でクラウドファンディング自体を作ってしまって、6000人の芸人に、このクラウドファンディング上で“直営業”してもらい、その手数料が吉本興業に入るように

吉本興業への恩返し

大企業に遅れて一年後から中小企業にも施行される「働き方改革」では、就業時間の縮小が叫ばれており、個々に勤め先以外でのアルバイトの斡旋があることを考えると、この記事は無茶苦茶おもしろい提案になる思う。

わかりやすく言うと、今世間一般の会社では今から
「ウチではもう稼げないので、よそでバイトをしてください。」と言い始めるわけなんで、真逆の発想ですね。

確かに、従業員がそれまでは発揮していた労働力がよそに逃げる。会社としてはその分売上が落ちるが、国の法律上のことなので仕方ない。とするのか否かだ。
ここが分岐となって、今後各業界で生き残りをかけた動きがはっきりと二分すると思った。

どういった道をたどるのか・・・
A社、B社に分けて考えてみた。

A社
個々の社員のアルバイトを認めて放置。
そのアルバイト受け入れ先はどうか?
良い人材の確保や見極めができるので、引き抜き条件を上げて交渉もしてくるでしょう。その社員もまんざらでもない条件なら元居た会社を離れる。
こうなると逃がした魚は大きい。
再度引き留めようとも、時すでに遅し。

B社
社員から奪われたけるの時間を違う形で活かす方法の模索。
例えば技術を持った個人へ、外注として仕事を出して行く。
個人事業を立ち上げる等の道を示してあげてそこに仕事を依頼しインセンティブ制度を導入して会社に対するのモチベーションを逆に上げる。
クラファンや商店を別に会社として立ち上げ、案件を用意して携わってもらう。

どうでしょうか。

近い将来、ここを起点として成功する会社と衰退する会社に分かれるのではないでしょうか。

エッセンス(本質) + 学び

『芸能事務所2.0』

新しい形「2.0」

確かに芸能事務所は今まで、一般の世界でいうところの営業マンの役割を個々のタレントのマネージャーが担って仕事を取りに行っていたのが実情だった。

吉本興業ほどのマンモス芸能事務所にタレントと同数のマネージャーが居るはずもなく、特に売れない若手にとっては仕事を取ってきてくれる仕組みがない状態。
遅かれ早かれこの仕組みを革新(イノベーション)しなければいけないところ、ここは本社でもなく革命家西野氏が一肌脱ぐのが早かった。

芸人ひとりひとりが「目標金額〇〇円」で「あなたの街に営業に行きます。」といったリターンを出してアピールする。

わかりやすく言うと、
学園祭でタレントを呼びたい側、パチンコ屋の新装オープンイベントに芸人を呼びたい側と、仕事が欲しい芸人とのマッチングをするプラットホームだ。
そして10%なりが吉本興業に入る仕組み。三者WINといえる革命ですね^^

まとめ(総括)

働き方改革で何を考えるのか。

ポジティブにとらえて、それを逆手にとった戦略にこそチャンスは眠っているはずで、ここから各個人が横ならびに新しいビジネスそのものや、ビジネスモデルを世の中に出していくべきだと思いました。

全国規模で各企業が従業員の時間拘束を減らす行動に出る。
言い換えれば、そこには様々な貴重な技術を持った人の貴重な時間が浮いてくるはずです。

それを最寄りのコンビニや飲食店での配膳といった単純労働に費やすのか、それ相応の能力に応じた仕事ができる環境を構築し活かすのかは各企業と新たなサービス提供者の出現次第です。

さあみんなで考えよう!!

おしまい

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